公認心理師の会 年次総会・研修会に参加して来ました
先日、8/19と8/20に東京大学駒場キャンパスで開かれた公認心理師の会総会について情報共有させていただきます。
今回私が参加したのは今後の公認心理師の質の向上に関わる、「公認心理師養成のための実習指導者講習会の開始に向けて」という話題のシンポジウムに参加して来ました。大学や大学院でのカリキュラムについてやガイドラインの必要性などについて話し合われましたが、まだ国家資格になって5年が経過したばかりであり、PSWや看護師や医師など他の研修制度を参考にしながらどうしていくべきかが話し合われました。指導する側の人選も評価される側にしても評価に関してが難しいという話が多く出ていました。
現在公認心理師は約7万人おり、試験合格率は第1回は約80%でしたが、その後40~50%に低下し、昨年は70%程度であったようです。また試験時期も年度末あたりに固定される予定で通常ですと9月には発表される見込みとの事でした。
もう一つワークショップは私自身がこれまであまり触れた事のなかった司法・犯罪・嗜癖部会のワークショップに参加しました。これまで私はずっと医療の領域に携わっておりましたが、教育や福祉領域に比べて司法・犯罪の領域はあまり接点がありませんでしたので、勉強させていただきました。
というのも最近宮口幸治氏著「ケーキの切れない非行少年たち」という本を読んでこの分野に興味を持ったことがきっかけでした。簡単に要約すると、一見普通に見える人が悪いことをしても状況を把握する能力が無かったり反省する能力が無かったり、判断が出来ない人がいるという話です。そして今回のワークショップで興味深かった話としては、少年院などの矯正施設に入る人の7~8割は再犯しないが1~2割は本人も変わろうとか助けてほしいと思ってないのもあり、変わりようがなさそうな人が一定数いるという事でした。
コロナが終わって初の対面式の学会でしたが、やはり名刺交換や交流ができてとても有意義な2日間でした。
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